2015年12月23日水曜日

会社の栄枯盛衰に想う

このところ大手企業のビッグニュースが続いた。
不正会計処理が発覚して以来大揺れに揺れる東芝が今期決算が5500億円の赤字を見込み、1万人の人員整理をすると12月21日に発表。
同日、キリンが1949年上場以来初めて赤字となる560億円の赤字見通しを発表。
昨日、本家のアメリカのマクドナルドが半分の株式を持つ日本マクドナルドを身売りすると発表。
シャープに至っては巨額赤字を垂れ流していながら、いまだに何処から支援を受けるのか決まらない。海の向こうではフォルクスワーゲンだ。

これらは理由の違いはあっても、経営判断の誤りが原因として一括りしてもいいだろう。
だから、経営者の責任が問われるのは当然のこと。
でも、一番かわいそうなのはリストラ対象になる従業員やその家族。
解雇されれば生活基盤が崩れる。

こうしたニュースに接するたびに思い出すのは現役時代のこと。
親会社がひと吹きすれば飛ぶような小さな関係会社に出向させられ、業績不良になれば一気に整理される状況の中で必死に頑張った5年半。
引退直前に、親会社の承認を待っていては間に合わない状況の中で、新製品の製造ラインの新設を一部独断専行させ、引退直後に新製品が無事に立ち上がった。
その製品が15年後の今も会社と従業員とその家族たちを支えている。
親会社がいくつもの本工場や関係会社を閉鎖してきた中で、この会社が生き続けられたのはこの製品のおかげ。
そういう訳で、この15年間従業員やその家族を守った来たのはボクの置き土産だよ!
と密かにな自負している。

以上、当事者の現実の大変さを想って自分の過去を思い出したに過ぎない。

4 件のコメント :

忠ちゃん さんのコメント...

リタイヤーする数年、貴兄は神経をすり減らすような業務にたずさわったのですね。ボクは経営の根幹に関わるような仕事の経験はない。それでも40~50歳代のとき、担当職場が閉鎖することになり、社員の再配置に苦労した。職場は「製麦部」で国産ビール麦の栽培が減少し、大半は輸入麦芽を使うようになったからだ。運が悪いことに?赴任先の3工場で閉鎖の憂目にあい、かかわった。
当時、100%本人の希望をかなえるのが原則、夜勤者には、面談するため毎日夜遅く職場に出向いた。他職場、他の事業場、営業部門の支社などに配属したが、受入れ先との調整、本人の適性など考慮し、説得しなければならない。上司からは説得が甘すぎる!お前はすぐあきらめる!とよく叱られたものだ。
会社経営が悪くなり、何千人もリストラというニュースを聞くたびに感慨深いものがある。
アメリカ的新自由主義に日本もなっていく。年功序列、義理人情、うちの会社という帰属意識はなくなり従業員は経営効率化の犠牲になる。非正規雇用の問題もこの流れですね。
ボクは経済のことはよく分からないが、
話題になったピケティーの経済格差の問題   r>g
r;資産収益率   g;経済成長率
 お金を生み出すスピードがみんなの給料の増加より早いと、富は1部の者に集中し貧富の差 が拡大するそうだ。
 アメリカではトップ10%の人が国の富の6~7割保有しているとのこと。
 日本はまだそうなっていないのは稀有なことだそうだ。日本もアメリカ的な国になっていく のであろう。

ター さんのコメント...

>忠ちゃん 貴兄も合理化のための配置換えでは随分ご苦労されたのですね。大手企業の場合は原則配転ですからまだ救われますね。その点子会社は厳しいですよ、受け入れ先がありませんからね。
ピケティ-ですか、こりゃまた随分高尚な話ですね。(笑)
日本企業のグローバル化が進めばそうなるかもしれませんね。でも、どうでしょうか?もはや日本の企業と言えなくなったソニー、日産などを日本人は本当に受け入れていくでしょうか?
日本人はやはり日本の企業を優先するような気がします。アメリカ的になるにしても相当時間が掛かることでしょう。

匿名 さんのコメント...

久しぶりに書きます。
現役を終え外野席から世の中をみていると
世の中の万事、高校で習った古文、「平家物語」&「方丈記」の冒頭の内容があちら、こちらに見られる。
企業のみならず国家も然り、ピケティの格差論も話題になっているが、平時を前提で考えれば問題となる現象であるが、そうでなくなった時どの様になるか?
企業であればその時の流れに遅れず、如何に発展させ、永続性を保つかが命題でその責任者は日夜努力しているのは当然である。
とは言え、最近マスコミを賑わしている東芝のガバナンスはいったいどうなっていたのかな?
と考えざるを得ない。
夫々の企業頑張って再起を願う!!

ター さんのコメント...

>匿名さん お久しぶりです。長年ご苦労されて会社を守り発展させた経験者のコメントには重みがありますね。同感です。姿勢を正して拝見しました。(笑)
これからも気が向いたら気軽にカキコしてください。