ガンマーカーのCEAが基準値の5.0を初めて超えて6.2になったのが4ヶ月前。
更にその1ヶ月後にグッと上がって16.2になった。
これは変だぞというので、PET検査した。
後縦隔のリンパ節に強い陽性反応が出た。
すわ大変!主治医の先生もこれはガンの再発転移に違いないと疑った。
治療方針を決めるには細胞を調べなければならない。
そこで消化器内科の手を借りて、すぐ傍を動脈が走る危険な場所のリンパ節から、何とか細胞を採るには採った。だが、病理検査ではガン細胞が見つからなかった。
さては、上手く細胞が採れなかったのか?と呼吸器外科の主治医の先生も、担当した消化器内科の先生も疑った。
これでは診断をつけようにもつけられない。
しかたがないのでCEAとリンパ節の大きさの経過を観察しましょうということになった。
そして今日に至った。
診察の順番が近づくにつれ緊張が高まった。
隣にいる家内も口を利かない。同じように緊張しているのは明らか。
血中CEAが上がっていれば判定は黒。その先は陽子線の治療しかない。
300万円も痛いが、転移再発と言われる方が怖い。
絶体絶命のピンチ。
診察室入って椅子に座った。
先生が開口一番、ガンマーカーのCEAの値が正常値に戻りましたね!
バンザイ!を叫びたかったが、グッとこらえてありがとうございましたとお礼を述べた。
ボクにとっては奇跡が起きたようなもの。
ガンマーカーのCEAはガン以外でも擬陽性になるから、CEAが高いからガンだということにはならないけれども、ガンならばCEAは一旦高くなったら下がることはない、とは先生の説明。
それを聴いて安堵した。先生はこれはガンではないと言っているのだ。
CT画像でもリンパ節は大きくなっていない。むしろ小さくなっているように見えた。
一方のPET検査陽性との関連について説明は無かったが、それを聞く必要もないだろう。
陽性だからガンだという診断にはならない。ガン以外でも陽性を示すのである。
実は、自分でも期待する所があった。
生検でガン細胞が見当たらなかった頃から今日までの1ヶ月間、体調が良くなりつつあるのを実感していた。それまで体の中で何が起きていたのか?体調不良の原因があったはず。
でも、先生はそのことには触れない。患者が体調が良くなったのだ。どうして?何故?と訊く必要もないのだろう。
しばらくは2ヶ月毎にCT検査と採血しながら観察することにしましょう。
そう言った先生の顔から安堵の表情を読み取った。
ボクは厄介な患者だったに違いない。
4 件のコメント :
よかった、よかった。諸々の検査をくぐり抜け、以前の経過観察に戻ったとのこと。精神的にぐっと楽になったことでしょう。
PET検査が可能になり始めた頃、新聞に次のような記事が載った。
「検査機器は飛躍的に進歩して測定感度が向上した。早期発見、治療が可能になったが、一方感度が良すぎて小さなカゲを発見した時、病巣orノイズ?が判別しにくいケースもある。そのため、早すぎる手術で除去したり、経過観察で何回も放射線照射して体を痛めつけるデメリットもある・・・」。
「疑わしきは罰せず」と言うわけにはいかないので、先生の判断にしたがわざるをを得ないですね。
>忠ちゃん 喜んで頂き光栄です。
主治医はやっぱり優秀な医師だと思いました。県内で手術事例の多さではトップクラス。難しい判断ではそういう経験の多さがものを云うのではないかと思いました。
余り宣伝すると患者が押しかけ、今以上に多忙になって、先生を困らせることになるので、この辺でやめときます。(笑)
良かった、良かった。
先ずは重い心配が取れたことは、免疫力が強くなることに貢献するでしょう。
「病気は気から」
それに病気になった際に、強ち名医ばかりが良いわけではないが、どのようなお医者に巡り合うかはその後の病に大きく影響すると思いますよ!
あなたの場合良い優秀なお医者に巡り合えて良かったですね!!
>匿名さん
喜んで頂き嬉しく思います。病は気からというのは当たっていると思います。生検で黒でなかったから白への可能性が出たわけで、これでかなり気分的に楽になりましたから。これからも衰えていた免疫力も蘇るでしょう。
仰るとおり良い先生に巡り会いたいのは誰しものこと、それには自ら選ぶ多少の努力は必要かと思います。後悔先に立たずですから。
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