このところの涼しさで衣替えの準備で忙しくなった。
ベッドの下の引き出の中の衣類を夏冬入れ替えたら、引き出しの下にホコリがどっさり。
週2回の可燃物のゴミ出し日に床に掃除機をかけるが、引き出しの下は疎かになるから仕方がない。その掃除に手間取っていたら、家内は近くの農協の直売店へ野菜の買い出しに出かけてしまった。お蔭で、今日は近くのお決まりのコースを独り歩き。
遅場米の当地ではこれから稲刈りのピークを迎える。
稲がたわわに実った田んぼが一面に広がったところでしばし足を止めた。
中学生の頃、農家の生徒だけが農繁休暇を許されていた事を思い出した。
一家総出で収穫に当たるためだった。
そんな思いに耽っていて、ふと目に止まったものがある。
田んぼに一角に、棒の先に留められた黄色いタグだ。
近づいて読むと、大型機械利用願 とある。
えっ! これ何? 「あいちのかおり」とは?
「あいちのかおり」はどうやら米の銘柄らしいが、
自脱コンバインを使うのに、どうしていちいち願い出て、しかも掲示しなきゃならないのだろうか?
訳がわからない。名前は田んぼの所有者なのだろう。
そう思って名前を読んだ。
おお何と、近所に住む町役場の職員の名前ではないか。
こんなところに田んぼを持っていたのか。
多分、今は部長職くらいだろう。
そんな人がコンバインに乗るか?
乗るわけないな。
そう考えたら、このタグの謎も解けた気がする。
農協の会員である田んぼの所有者が、農協の大型機械を利用したいので、申し込んだ。
農協側は従業員を出張させるのか、業者を使うのか分からないにしても、誰かを現地の田んぼに出向かせるに違いない。タグはその出向者が分かるようにするための半券なのだろう。
「あいちのかおり」は米の品種であり、集荷場へ持ち込んだときに品種の混合を避けるためのもの。そう考えたら平仄が合う。
散歩コースをぐるっと回って来ると、農産会社が籾殻を積み上げる場所に出でる。
今日のところは少し積み上がってきているが、最後には今の何10倍にも積み上がり、やがて堆肥になるだろう。
これを見れば、この会社が農協の下請けか業務受託かをしていて、近くの田んぼを一手に引き受けしていることがよく分かる。
農作業の委受託は都市近郊農業に必須のシステムということなのだろう。
さもなければ農地が荒れるだろう。






