2012年3月12日月曜日

震災直後の忘れられない映像


春なのに おお寒!今朝起きがけに外を見てびっくり! 屋根にうっすら雪化粧で、小雪が舞った。日本海側の雪雲が北西の風に乗って関ヶ原を抜けて来たようだ。日の出と共に淡雪はすぐ消えた。
あの日も寒かっただろう。

昨日は東日本大震災3.11の追悼行事の番組で埋め尽くされた感があった。
天皇陛下はまだ万全ではない術後の体で追悼式に出席され、追悼の言葉を述べられた。
その全文をネット記事で読んだ。
過不足のない簡潔な言葉の中に、陛下の気持ちが強く込められていた。
宮内庁のスタッフが原稿を書いたのだろうが、簡単明瞭にして意を尽くされているのに、
いつもながら感心させられる。

テレビはどのチャンネルに切り替えても似たり寄ったりで、どれを見たらいいのか困った。
犠牲者の追悼と被災地の復興への思いを国民は共有しただろうか?
ボクには、震災直後に強烈な印象を受けた一つのテレビ映像の残影を持っている。
1年経ってもこれを越える印象の映像に出会わない。

大津波が襲った直後だろう、幼子を抱きながら高台から被災地を眺めながら、
「友達が流されて行方が知れないんです・・・」と言って、カメラのレンズから背けた顔。
その時、掛けたメガネの間に見えた端正な顔に、眉根を寄せた悲しみの表情が現れた。
正直、美しいと思った。
そして、記憶の底にあったどこかの仏像を思い浮かべた。
後で調べたが、奈良興福寺の国宝阿修羅像に似ていたかも知れないが、少し違うようだ。
もう、あの映像は流れないだろう。
ほんの一瞬の映像だった。

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