2013年3月21日木曜日

大山鳴動して出たネズミ

3月28日の夜、福島第1原発の使用済み核燃料冷却システムの全電源が喪失した事故は、29時間後の3月20日0時頃になってようやく電源が回復して収まった。
原因は仮設配電盤の中に入り込んだネズミ1匹がショートを起こし、これを異常検知して電源が落ちたという。
これぞ「大山鳴動して鼠一匹」だ。

新聞テレビでこの言葉を使ったところはなかったようだ。
冗談を言っている場合じゃない、事態は深刻だったんだ、
というのがその理由かな?
そうとあらぬか、東電の電源喪失発表が3時間遅れたことを、
ネズミに替えて大きく報道した。

マスコミはいつもながら大衆迎合主義であるから、大衆に代わって東電を非難する。
確かに、異常感知で電源が落ちた場合の原因究明がそんなにも大変なことなのかな?と
思うけれども、だがそこまで突っ込んだマスコミはいないようだ。

ボクは事故の報道を見聞きするとき、事故を起こした側の立場からの報道が一つもない場合に、片手落ちと思うことがあるが、今回もそれだ。
マスコミが非難するようなことが事前に分かっていれば事故は起きないのである。
当事者は必死で事態に対応していたことだろう。
現役時代にいろいろの事故でしばしば苦労したから、
そんな気持ちもチラッと湧くのである。

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