2016年7月14日木曜日

津島さん詣り

毎年、7月に入ると津島さん詣りの提灯が届く。
津島さん詣りは自治会の伝統行事の一つである。
津島さんと云えば津島神社のこと。
地域の一角に津島神社の小さな祠がある。
言い伝えによれば、昔、疫病が萬延した時に厄除け、病気平癒を願った村人たちが尾張津島の津島神社から分祀して貰ったものらしい。
この時期になると、近くにある神社(これが氏神さんに相当する)から神主を呼んでご祈祷してもらったあと、名簿順に毎日1人づつ順番に、夕方提灯をぶら下げて祠までお詣りに行くのである。

世話役は自治会の氏子総代が務める。氏子総代も自治会の役員に列し、我々のような他所から入り込んだ人間には役は回ってこない。連綿と続く地元の伝統行事の一つだから、代々地元に住まうひとが務めるようになっている。
こうした宗教行事を自治会が行うのはおかしい、という声が無いわけではないが、何もそこまで目くじら立てる話じゃなし、伝統行事の一つと思えば済む話だ。田舎には色々な伝統が色濃く残っている。

郷に入っては郷に従えのたとえの通り、我が家も粛々とお務めを果たしている。
提灯に灯を入れ、2礼2拍手1礼。
提灯は家に持ち帰り、一晩泊めてから翌朝、お隣さんに順送りする習わし。

400近い世帯数の自治会に提灯が7個位あるだろうか。その数に合わせてグループ分けして同時進行。津島さん詣りが終わるのはお盆近くになる。

2 件のコメント :

忠矣 さんのコメント...

そのような伝統行事が今も脈々と続けられているのは驚きですね。
ボクの実家、高蔵寺でも町内ごとに「おまんとまつり」と称して幹事役の家に集まりにお祭りをしていた。
主として小学生が中心だったように思う。太い竹筒を節目ごと30cmの長さに切り、一つ穴をくり貫く。それを人数分用意した。これに口をあて、吹くと「ブオ~」と尺八のような音が出る。それがお囃子代わりにして祭りを盛り上げた。
学区全体のお祭りなので、2日目の最終日は50人程度が飾り物を先頭に学区を走りまわる。
沿道の家には自家製の梅干など置かれて振舞われる。なにしろ食べ物がなかった時代、梅干だけ?そんな記憶が残っている。
この伝統行事もボクが中学生になったころ、自然消滅したようだ。
年月を経てこの「おまんとまつり」とは、各地で実施している「万燈祭り」のことだったと知った。
こうした伝統行事は、継承していきたいものですね。

ター さんのコメント...

>忠ちゃん 子供の頃は訳も分からずそういう行事に参加したものですね。大人達が地域をまとめるにもそういう行事を行ったのでしょうか。今、その頃を振り返ってみると、それはそれで良かったんだと思うことがあります。そういうものは残しておくべきでしょうね。大人にはそれなりの理解と努力が要るかもしれませんが。