2010年7月8日木曜日

中欧ツアーで見た樹木(1) ボダイジュのこと




中欧スアーから帰って1ヶ月も経とうとするのに、まだこだわっていることがある。
それは現地で見た樹木の名前。
日本で見かけるかどうかは分からないが、日常的に見られるものではないので、
せめて名前くらいは知りたいという思いがあって、気に懸かっていた。

まずは、ボダイジュのこと。
プラハの朝、ホテル前の大木の並木を見てこれは菩提樹だろうと直感した。
その後、ザルツベルグで日本人の現地ガイドがフユボダイジュだと言ったものと同じだったから、プラハのそれはフユボダイジュ(コバノシナノキ)だったらしい。
だが、ガイドはナツボダイジュも有ると言った。

あとで調べてみると菩提樹と言われる木にはいろいろあることを知った。
先ず、ヨーロッパでよく見られるのはセイヨウボダイジュと言われるもので、
ヨーロッパ原産のフユボダイジュ(ナシノキ科ナシノキ属ナフユボダイジュ)と
ナツボダイジュ(同科同属ナツボダイジュ)の自然交配種のようだ。
フユボダイジュはコバノシナノキのことであり、別名にシナボダイジュ、ヨーロッパボダイジュともいうらしい。
その他にボダイジュと言われる種類は多いらしいから、素人目にはどれがどれだか分からない。
いずれも30メートルにも達する落葉高木。

日本の菩提樹は中国原産で、同じシナノキ科シナノキ属。
落葉高木だが、高さは10メートル程度まで。

一方、釈迦がその下で悟りを開いたと知られる菩提樹はインド原産のクワ科イチジク属の常緑高木のインドボダイジュ。
インドボダイジュが中国では育たないから、中国では落葉高木のボダイジュを代わりにしたということらしい。

ついでながら、シューベルトの冬の旅のなかのLindenbaumが何ボダイジュなのかは分からないが、そもそも菩提樹と訳すのはおかしいという説もあるようだ。

ボダイジュについてはまことにややこしい。

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