2013年2月1日金曜日

住宅リフォームのセールスマン

我が家のステンレス風呂タブは、底のほうで1ヶ所、鉄さびが流れたように色が付いている。
気づいてからもう15年以上になろうか。
最近、腐食が進行して今に穴が空くのではないかと心配になった。
また、5面がタイルで風呂タブがステンレスというのは、冬の間は、湯に浸かるまでが寒い。
そんなこともあって、この度、リフォームをすることに決心した。
老い先短いのに今更という気がしないでもないが、短い人生だからこそ少しでも快適に過ごしたいと言う家内の言葉に押し切られたと言えるし、こちらが家内の言葉に乗っかったと言えなくもない。

見積もりは去年トイレのリフォームをした業者1社だけに絞った。
トイレのときの実績を評価したということである。
担当者は、前回と同じ。技術屋ではなく文系大学出のセールスマン。勤続10年以上らしい。
彼に我が家の現場を見させ、リフォームの内容と同時に仮見積を持参させ、最後に正式な見積もりを出させ、都合、3回我が家に足を運ばせたことになる。
この間当方は、仮見積のあとで、家内を連れてTOTOのショウルームに2回足を運び、細かい仕様の現物を確認し、取捨選択した。
工事は3月上旬に決まった。

今日、すべての打ち合わせが済んだ所で、彼が「不要になった仮見積書は頂きましょうか?」と言った。どうするのか?と問えば、紙はシュレッダーに掛けるだけだと言う。
それを聞いて家内が、「それならファイルカバーだけお返ししましょう」と言うと、
「返していただければ、ありがたい」と、彼は素直に応えた。
プラスティックのファイルカバーは、見積書が少しでも見栄えが良くなるようにと、
自前で用意したものだと、彼は言った。会社からの支給品は見劣りがするものらしい。
話のついでに「お客さんの資料をコンビニでコピーしても、会社は費用を支払ってくれない」とも。
即ち、書類をお客さんから借りて、自社でコピーせよ、というのが会社の指示。
どうやら、彼の会社はコスト節減を相当厳しく徹底させているようだ。
そんな中で彼は彼なりに小さな努力を重ねているのである。

そんな彼に、家内は手作りのユズジャムの小瓶をおみやげに持たせた。
ボクも庭のユズを数個もいで来て、渡した。
今日は風呂に入れようかなぁ・・・と彼はつぶやきながら帰っていった。

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