2013年4月10日水曜日

蝶と レンゲと


時は10時半頃、先ほど着いた電車から降りたのだろう、コロコロを引いた30前後の若者が、歩道を歩いて来て突然立ち止まり、交通安全の立て看板の足元をジット見た。
通り掛かったボクも、何事か?とつられて覗いた。
アゲハだった。
羽はどこも痛んでいないから今朝羽化したばかりかも知れない。
若者は「何と言う蝶ですか」と訊ねたから、「アゲハの一種でしょうね」とボクは応えた。
「蝶に興味があるのですか?」と問うと、「いや、珍しいから」と。
ボクがその場を離れてからもしばらく見ていたから、かなり関心があるのだろう。
夜の仕事だったのだろうか?それとも出張の帰りだろうか?
一匹の蝶に目に止めてジット見る、唯それだけのことだが、若者に心の余裕を感じ取った。
普段そっけない若者に接する方が圧倒的に多い中で、こうした若者に出会えると心が和む。
後で調べたらどうやらキアゲハのメスらしいと解った。
毎年庭先のユズの木に寄ってくるナミアゲハとは違う。

田んぼの脇を通り掛かったら、ピンクの花が目に止まった。
レンゲの花だ。
田んぼとコンクリートの土留の間の僅かの場所に咲いていたから、
耕運機が耕せない僅かの空地に生き残って来たのかも知れない。

蝶とレンゲを見たから、あとはメダカか?そうなりゃ「春の小川」だと想ったが、
ボクの住む田舎でも、もうメダカは望むべくもない。

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