2013年4月20日土曜日

弘法さまの日


今日は当地方の各所で弘法さまが行われた。
弘法さまとは、弘法大師の命日(旧暦3月21日)に因んで、古くから伝承されている大師像を拝んで頂き、参拝者にお菓子を差し上げるという行事。
お菓子を配るというのは、所謂、四国八十八ヶ所巡りで行われているお接待と同じ意味合いだそうだ。
当地では、大師像の多くがあちこちの公民館の内部に鎮座していて、それを自治会が管理している。当自治会に限れば、地域の大きなお寺に預けてあるから、参拝者はお寺に出向く。
参拝した人には賽銭の有無、多寡を問わず、駄菓子程度の袋菓子が一つ渡される。

近くの保育園からは先生に引率された園児が団体で来る。
小学生は大体が友達同士でやってきて、終われば他所の弘法さまめがけて自転車を走らせる。
彼らは集めた菓子袋の多さを競い合うのだ。
なかには、2度お参りに来て、またお菓子を貰う子供もいるが、誰も咎めない。
そういう子供にもやましい心が無いわけではなかろうから、仏のお慈悲でもって咎めないのである。
中学生になるとさすがに来るのは低学年くらいまでか?
高学年になるとは弘法さま参りを恥ずかしく感じる年頃になる。
なかには、子どもと同様に自転車で各地の弘法さま巡りをする婆さんもいるが、
こういう強欲婆さんが弘法さまをいくら拝んでもご利益は少ないだろうなぁ~と思う。

お菓子は町内の商店や有志からお供えとして提供されるし、任意の寄付も寄せられるから、こと運営費ということでは自治会からの出費はない。
逆に、お賽銭を含めてお金が余ったら自治会へ寄付金として収まる仕組みになっている。
ボクは、自治会の元会計担当だったからその辺については詳しい。

こうして弘法さまは子供の頃の楽しい思い出のひとつになり、子供が親になったら自分の子供の手を引いてまた来るのである。
自治会の会員(住民)の中には弘法さまは宗教行事だからけしからんと云う人もいるが、そう目くじらを立てるというほどのものではない。
いい伝統行事ではないか!

2 件のコメント :

忠ちゃん さんのコメント...

伝統的な風習は地方に残っていますね。ぼくの住む地は、戦後の開拓地で町内会の行事はまったくない。江南に住むボランティア仲間のOさんが町内会の会長に推挙され、正月には地元のお宮さんに行き、参拝客にお神酒の接待する。また会長として金一封を出すとか言っていた。彼はこの地に転居してそんなに経っていないので、目新しい出来事と感想を述べていた。
昔の会長職は地元の名士。その名残りが今も脈々と続いているらしい。

b.nasbee さんのコメント...

>忠ちゃん 江南はボクの隣ですから、同じような伝統行事が多いと思いますよ。自治会行事といえば大半が伝統行事の執行ですから、その都度先頭に立つ訳ですよ。人望がないと務まりません。その方、人格者だと想像します。