2011年5月14日土曜日

特定用途食品


日続きの雨が上がって、やや強い西風が黄砂を運んでぼんやりした風景のなかを、腰痛のリハビリを兼ねたテストウォーキングで図書館へ。

週刊東洋経済5月14日号は「地域貢献」特集で、東日本大震災の復旧を取り上げている。
そのなかで、「特定用途食品」の流動食が被災地の病院から引く手あまただという記事に目が止まった。
被災地の病院では患者に流動食をつくるのもままならないから、長期の保存が効く流動食の需要が多くなったという。このことはよく理解できる。
が、さらに、K社(M社の子会社)の豆乳ベースに微量ミネラルを配した製品は2011.4.1に消費者庁から流動食分野で初めて「特定用途食品」に認定されたものであると、読むに及んで、
ひょっとして、ちょうちん記事かと勘ぐった。

しかし、仮にそうだとしても気分はよろしい。
何しろ、この手の長期流動食をM社が25年前に初めて製造し、市場に送り出したのは我々製造屋だったからだ。
市場に出てから凝固するクレームが出て、苦労した記憶もよみがえる。
僅かな製造条件の違いがタンパク質の変性に関わることが原因だった。

その後、いろいろの部門の後輩たちが改良と開発を重ねてきた結果が今日の商品群につながった訳だけれども、今では売上280億円、10年後には1000億円にしたいと意気込むほどの製品にまで育っていると聞けば、先駆けしたひとりとして率直に嬉しいものだ。

それにしても消費者庁が特定用途食品として・・・、の下りを読んだ時、時代の隔たりを感じた。
当時は、消費者庁もなければ、特定用途食品という名称もなかったが、調べてみたら、今ではこのようになっていた→
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/hyouziseido-2.html

加工食品の分野でも多様化と技術革新は着々とすすんでいる。

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